つり堀*お食事
住所:広島県廿日市市虫所山74
TEL:0829-72-0012
ばんこけい
万古渓
ようぎょかんこう
養魚観光センター
①広島サーモンって何?
飲食店などでも目にする事のある「広島サーモン」というブランド魚。実は、ここ万古渓(ばんこけい)養魚観光センターが発祥の地ってご存知でしたか?
「名前は聞いた事あるけど、詳しくは知らない」という方に、広島サーモンの秘密をご紹介したいと思います。
広島サーモンとは、広島の新名物にするべく育成された、いわゆる海産鱒の事です。
皆さん、海で暮らすサケが産卵のために川に上り、川で孵化した稚魚がまた海へ下るという性質はご存知でしょうか?それと同じ繁殖行動をする魚がいるんです。
それが、ニジマスという淡水魚。もともとは淡水域に暮らす魚ですが、魚体の大きなものは海へと下り、また産卵の為に川へ戻ってくるという性質を持っています。
※↓広島サーモンを育成する池は、七瀬川の清流から水を引いている為、天然水100パーセント!
一度海へ下ったニジマスは、淡水域にいた頃よりもグンと成長速度を増し、身がサーモンピンクに染まります。
その味は格別!身はコリコリと食感が良く、一口食べればギュッと凝縮された旨味が口の中に広がる、幻の高級魚です。その味を広く普及すべく、人工的にその遡上降下を再現し、育成されたニジマスが、「広島サーモン」なのです。
②広島サーモンの育ち方
広島サーモンの育成が始まるのは、辺りが雪で閉ざされる真冬頃。
万古渓の養殖施設で、成熟した「親魚」から卵を絞るところから始まります。
この作業は「採卵(さいらん)」と呼ばれます。
採卵の際に重要なのは、そのタイミング。お腹の中の卵が受精に適した成熟状態になった時に行わなければなりません。
早すぎても遅すぎても、うまく受精してくれないのです。
↓親魚から卵を絞る様子
↓卵に精子をかけ、受精させる
卵を受精させたら、水につけて数日待ちます。すると、オレンジの卵の中にポツポツと白いものが。
これは、うまく受精しなかった卵が白く変色したもの。生きている卵を傷付けないよう、手作業で全て取り除きます。稚魚が生まれる際の邪魔になってしまうからです。
↓受精できなかった卵を綺麗に取り除き、無事に産まれた稚魚たち。1センチにも満たない大きさです
稚魚たちはこれから2年にかけ、海に下れる大きさになるまで成長します。
産まれて二年目を迎えた魚たちは、気温のぐっと下がる冬になると、海へ下る準備を開始!
海水域でも暮らすことの出来る、元気で大型の個体を選別します。その作業は、すべて手作業!
弱い魚は、淡水から海水の変化に耐えられず、海へ行った途端死んでしまいます。
そうならない様、一匹一匹しっかり見定めるのが生産者の腕の見せ所です。
そうして選ばれた、わずかなエリート達が、トラックに乗り込み海の養殖業者へと旅立つのです。
海水域でぐんぐん育った魚たちが次にこの地へ帰って来るのは、翌年の初夏。
藤やツツジで山々が鮮やかに色づき始める頃、立派に成長した広島サーモンは、長旅を経て生まれ育った懐かしのふるさとに戻って来ます。
※↓海での選別作業の様子。大きさごとに、出荷先を分けています
③広島サーモンの秘密1
海から川へと戻って来た広島サーモンは、なるべくストレスを与えないよう、自然に近い環境で育てられます。その為に用意された、ちょっと特別な施設をご案内しますね。
信じられないかもしれませんが、ここは広島サーモンを育てるための池。まるで自然の川のように見えますよね?
たっぷりとミネラルを含んだ天然水と、川そっくりに作られた自然豊かな池で、広島サーモン達はのびのびと成長するのです。
④広島サーモンの秘密2
広島サーモンのエサには、広島の特産品、瀬戸内レモンがたっぷり練り込まれています。
カンの良い方なら、お刺身を口に含んだ瞬間、ほんのり香るレモンの風味に気付くかも知れません。
ビタミンCたっぷりのレモンを魚に食べさせることで、身がプリっと引き締まり、臭みの無い、美味しい魚に育ちます。
↓※大きく成長した広島サーモン達。大きさは1.7~2キロほど
⑤広島サーモンを食べてみたいと思ったら?
万古渓養魚観光センターでは、初夏からの期間限定で広島サーモンのお料理をお楽しみ頂けます!
また、下処理した状態でのお持ち帰りもOK♪5月以降は、運が良ければ、釣り堀に放流されていることも。
鮮度抜群の広島サーモンを、生まれ故郷の この場所で、ぜひお試しくださいね^^